お子さんの入学に際して、祖父母や親戚からお祝いをいただくことは多いものです。そこで気になるのが「お返しは必要なの?」「何をどのくらいの金額で贈ればいいの?」という疑問ではないでしょうか。
入学祝いのお返しは「入学内祝い」と呼ばれますが、その必要性やマナーは意外と知られていないことが多いです。この記事では、入学祝いのお返しに関する基本マナー・金額の相場・おすすめギフト・のし紙の書き方まで、知っておきたいポイントをまとめて解説します。

入学祝いのお返しは必要?基本のマナー
結論からいうと、入学祝いのお返しは基本的に不要とされています。入学祝いはあくまで「収入のない子どもに対するお祝い」であるため、大人同士のお祝い事のようにお返しを贈る義務はないというのが一般的な考え方です。
なぜお返しは不要とされるのか
入学祝いは子どもの成長を応援する気持ちから贈られるものであり、子ども自身がお返しをすることは想定されていません。保護者が代わりにお返しを贈ることも一般的ではないとされています。三越伊勢丹のギフトマナー(MOOD MARK 入学内祝いガイド)でも、入学祝いのお返しは不要と説明されています。
ただし、お礼の連絡は忘れずに
お返しが不要とはいえ、お礼の連絡は欠かさないのがマナーです。お祝いをいただいたら、なるべく早くお礼の電話やメッセージを送りましょう。子ども本人から直接「ありがとう」と伝えると、贈った側もとても喜んでくれます。
地域や家庭によってはお返しが必要な場合も
地域の慣習や親戚づきあいのルールによっては、入学祝いにもお返しを贈る文化があります。自分の家庭ではお返し不要と思っていても、相手が「お返しがないのは失礼」と感じる場合もあるので、周囲の慣習を確認しておくことが大切です。
「お返し不要」が基本ですが、地域や親戚の慣習で異なることも。迷ったら、家族や年長者に相談してみましょう。
入学内祝いを贈る場合の金額相場
お返し(入学内祝い)を贈ると決めた場合は、いただいたお祝いの金額に応じて品物を選びましょう。
基本の相場:3分の1〜半額
入学内祝いの金額は、いただいたお祝いの3分の1〜半額(半返し)が目安です。これはお祝い事のお返し全般に共通する相場で、入学内祝いも同様です。
金額別の目安
- 5,000円のお祝いをいただいた場合 → 1,500円〜2,500円程度のお返し
- 10,000円のお祝いをいただいた場合 → 3,000円〜5,000円程度のお返し
- 30,000円のお祝いをいただいた場合 → 10,000円〜15,000円程度のお返し
- 50,000円のお祝いをいただいた場合 → 15,000円〜25,000円程度のお返し
高額なお祝いをいただいた場合
祖父母から50,000円〜100,000円といった高額の入学祝いをいただいた場合、半額でお返しすると高くなりすぎてしまいます。この場合は3分の1程度、または気持ち程度の品物で十分です。八代目儀兵衛のギフトメディア(八代目儀兵衛 高額入学祝いのお返し)でも、祖父母からの高額なお祝いには無理のない範囲でのお返しが推奨されています。

入学内祝いにおすすめのギフト
入学内祝いの品物選びのポイントは「もらって困らないもの」「消えもの(食べたり使ったりしてなくなるもの)」を意識することです。
菓子折り・スイーツ
洋菓子や和菓子の詰め合わせは、入学内祝いの定番です。個包装になっているものを選ぶと、家族で分けたり職場に持っていったりしやすいのでおすすめです。
タオルセット
今治タオルなどの上質なタオルセットは、どの年代にも喜ばれる定番ギフトです。自分では買わない高級タオルは、もらうと嬉しい実用品の代表格です。
カタログギフト
相手の好みがわからない場合や、品物選びに悩む場合はカタログギフトが便利です。予算に合わせたコースが選べるため、金額調整もしやすいのが魅力です。ハーモニック(ハーモニック 入学内祝い特集)などの大手カタログギフトは品揃えも豊富です。
お米ギフト
近年人気が高まっているのがお米ギフトです。ブランド米のセットや、小分けパッケージになったお米の詰め合わせなど、実用的でおしゃれな選択肢として注目されています。
コーヒー・紅茶セット
スターバックスのコーヒーギフトや、ルピシアの紅茶セットなども、気軽に受け取ってもらえるお返しの品です。3,000円〜5,000円程度の予算で上品なセットが選べます。

入学内祝いを贈るタイミング
入学内祝いは、お祝いをいただいてから1か月以内に届けるのがマナーとされています。入学式が終わった後に贈るのが一般的で、入学式の写真やお礼状を添えると喜ばれます。
スケジュールの目安
- お祝いをいただく:入学式の1〜3週間前
- お礼の電話・メッセージ:いただいた当日〜翌日
- 入学内祝いの発送:入学式後〜1か月以内
複数からいただいた場合
複数の方からお祝いをいただいた場合は、それぞれの金額に応じたお返しを個別に準備しましょう。まとめて一つのお返しを贈るのは失礼にあたります。
のし紙(掛け紙)の書き方
表書き
入学内祝いの表書きは「内祝」と書きます。下段には子どもの名前を書くのが一般的です。小学校入学の場合はひらがなで書くこともあります。
水引
紅白の蝶結びの水引を使います。蝶結びは「何度あっても嬉しいお祝い事」に使われるもので、入学のような繰り返しがあり得るお祝い事にふさわしい形です。
内のし・外のし
内祝いの場合は、品物に直接のし紙をかけてから包装する「内のし」が一般的です。配送する場合はのし紙が傷まないように内のしにし、手渡しの場合は外のしでも問題ありません。
百貨店やギフトショップで購入すればのし紙をかけてもらえますが、手渡し用に自宅で用意したいときは、のし紙や短冊のしを単品で買っておくと慌てずに済みます。
表書きを「お返し」と書くのはNGです。内祝いは本来「幸せのおすそ分け」という意味があるため、「お返し」という直接的な表現は避けましょう。
入学内祝いで避けたほうがよいギフト
商品券・金券
商品券や金券は金額が明確にわかってしまうため、お返しの品としてはあまり適していません。特に目上の方へのお返しには避けたほうが無難です。
縁起が悪いとされるアイテム
日本茶(弔事を連想させる)、ハンカチ(「手巾=てぎれ」から「手切れ」を連想)、櫛(「苦」「死」を連想)など、縁起が悪いとされるアイテムは避けましょう。
高額すぎるお返し
いただいた金額よりも高い品物をお返しするのはマナー違反です。相手の好意を否定しているように受け取られることがあるので注意してください。
相手別のお返し対応まとめ
祖父母へのお返し
祖父母からの入学祝いにはお返し不要が基本です。その代わり、入学式の写真やランドセル姿の写真を送ると非常に喜ばれます。お手紙やメッセージカードを子ども本人に書いてもらうのも効果的です。
親戚(おじ・おば)へのお返し
親戚からのお祝いは、地域や家庭の慣習に従いましょう。お返しを贈る場合は3分の1〜半額の品物を、入学式後1か月以内に届けます。
職場の上司・同僚へのお返し
職場の方からお祝いをいただいた場合は、1,000円〜3,000円程度のお菓子の詰め合わせなどでお返しをするのが一般的です。個包装のものを選ぶと、職場で配りやすくて便利です。

よくある質問(Q&A)
Q. 入学祝いのお返しを贈り忘れてしまったらどうすべきですか?
A. 気づいた時点で、お詫びの言葉を添えてお返しを贈りましょう。「入学で慌ただしく、お礼が遅くなり申し訳ございません」とひと言添えれば問題ありません。
Q. 入学祝いとは別に「合格祝い」をいただいた場合もお返しが必要ですか?
A. 合格祝いも入学祝いと同様に、基本的にはお返し不要です。ただし、お礼の連絡は忘れずに行いましょう。お返しをする場合は、入学内祝いとまとめて一度で贈っても構いません。
Q. 入学内祝いにメッセージカードは添えるべきですか?
A. 添えたほうがより丁寧です。品物だけよりも、感謝の気持ちを綴ったメッセージカードや、子どもが書いたお手紙を添えると、受け取った側の印象がぐっと良くなります。
Q. 入学内祝いは配送と手渡し、どちらがいいですか?
A. 直接会える距離であれば手渡しのほうが丁寧です。遠方の方には配送で問題ありません。配送の場合は、先にお礼の電話やメッセージを送っておくのがマナーです。
入学内祝いのお礼状・メッセージの書き方
入学内祝いに添えるお礼状やメッセージカードは、形式ばった文章でなくても問題ありません。感謝の気持ちが伝わることが大切です。
お礼状の基本構成
お礼状は以下の流れで書くとまとまりやすくなります。
- 時候のあいさつ(省略してもOK)
- お祝いへのお礼
- 子どもの入学の報告・近況
- 今後のおつきあいのお願い
文例:祖父母へ
「先日はお祝いをいただき、ありがとうございました。おかげさまで無事に入学式を迎えることができました。新しいランドセルを背負って毎日元気に通っています。ささやかではありますが、お礼の品をお贈りいたします。これからもどうぞよろしくお願いいたします。」
文例:親戚へ
「このたびは温かいお祝いをいただき、誠にありがとうございました。おかげさまで入学し、新しい生活にも少しずつ慣れてきたようです。ほんの気持ちではございますが、内祝いの品をお送りいたします。今後ともよろしくお願い申し上げます。」
文例:職場の方へ
「先日は子どもの入学に際しまして、お心遣いをいただきありがとうございました。おかげさまで元気に通学しております。心ばかりの品ですが、お受け取りいただければ幸いです。」

学校別・入学内祝いの対応の違い
小学校入学の場合
小学校の入学祝いには、ランドセルや学用品など高額な品物をいただくことも。その場合も、金品でのお返しよりお礼の連絡と入学式の写真で感謝を伝えるのが主流です。
中学校・高校入学の場合
中高の入学祝いは現金で贈られることが多いため、お返しをする場合はいただいた金額の3分の1〜半額を目安に品物を選びます。
大学入学の場合
大学入学祝いは金額が高くなる傾向があるため、3分の1程度のお返しで十分です。一人暮らし先から新生活の様子を報告する写真や手紙を添えると喜ばれます。
Q. お返しの品物は何種類くらい用意すべきですか?
A. いただいた金額ごとに品物を変える必要があります。5,000円のお祝いと30,000円のお祝いでは、当然お返しの予算が異なるため、少なくとも2〜3種類は用意しておくと安心です。
Q. いただいたお祝いが品物だった場合、金額がわからないときはどうすればいいですか?
A. ネットで類似品の相場を調べるか、一般的な価格帯を推測してお返しの金額を決めましょう。正確な金額がわからなくても、おおよその目安で3分の1〜半額程度のお返しを用意すれば問題ありません。
まとめ
入学祝いのお返し(入学内祝い)は基本的に不要ですが、地域や家庭の慣習によってはお返しを贈ることもあります。お返しを贈る場合の金額は、いただいたお祝いの3分の1〜半額が目安です。
おすすめの品物は菓子折り・タオルセット・カタログギフト・お米ギフトなどの「消えもの」です。のし紙の表書きは「内祝」とし、水引は紅白の蝶結びを使います。
お返しの有無にかかわらず、お礼の連絡は迅速に行いましょう。入学式の写真やお手紙を添えると、贈った側にも子どもの成長が伝わり喜ばれます。マナーを押さえて、感謝の気持ちを丁寧に届けてください。


