大切な方の新築をお祝いしたい気持ちはあるのに、「のしの書き方がわからない」「いつ渡すのが正解?」「贈ってはいけないものって何?」と、マナー面で不安を感じている方は多いのではないでしょうか。
新築祝いにはいくつかの大切なマナーがあり、知らずに失礼なことをしてしまうとせっかくのお祝いが台無しになってしまいます。この記事では、のしの書き方から渡すタイミング、タブーな品物まで、新築祝いのマナーを網羅的に解説します。

新築祝いの「のし」の書き方
新築祝いにのし(熨斗)を付ける場合、正しい書き方を知っておくことが大切です。
水引の種類
紅白の蝶結び(花結び)の水引を使います。蝶結びは「何度あっても喜ばしいこと」に使う水引で、新築祝いにぴったりです。結び切りは結婚祝いや快気祝いに使うものなので、間違えないように注意しましょう。
表書きの書き方
表書きは以下のように使い分けます。
- 「御新築御祝」:新築の一戸建てを建てた場合に使う(最も正式)
- 「御祝」:シンプルで汎用性が高い
- 「御新居御祝」:新築マンションを購入した場合にも使える
- 「御引越御祝」:中古住宅に引っ越した場合に使う
名前の書き方
水引の下に贈り主のフルネーム(または苗字のみ)を書きます。夫婦で贈る場合は、夫の名前をフルネームで書き、左隣に妻の名前のみを書くのが一般的です。連名の場合は3名まで書き、4名以上の場合は代表者名に「外一同」と添えます。
自分で名前を書く場合は、ボールペンではなく毛筆か筆ペンを使うのが基本です。一本用意しておくと、のし袋でも芳名帳でも使えます。
内のし・外のしの使い分け
新築祝いでは外のし(包装紙の上にのしを付ける)が一般的です。外のしは「お祝いの気持ちをしっかり伝えたい」ときに使われ、直接手渡しする場合に適しています。配送の場合は、のしが汚れないように内のし(包装紙の内側にのしを付ける)にすることもあります。

新築祝いを渡すタイミング
新築祝いを贈る時期にもマナーがあります。早すぎても遅すぎても失礼にあたる場合があるため、適切なタイミングを押さえておきましょう。
基本は引っ越し後1~2か月以内
新築祝いを贈るベストなタイミングは、新居への引っ越しが完了してから1~2か月以内です。引っ越し直後は荷ほどきや各種手続きで忙しいため、少し落ち着いた頃に贈るのが相手への配慮になります。
新居披露に招待された場合
新居のお披露目会に招待された場合は、当日に持参するのが一般的です。ただし、大きなものや重い家電などを当日に持っていくのは大変なので、事前に配送しておくか、当日は手軽なお菓子やワインを持参して後日メインのプレゼントを贈るのもよいでしょう。
タイミングが遅れてしまった場合
事情があって贈るのが遅くなってしまった場合でも、お祝いの気持ちを伝えることは大切です。「遅くなりましたが」と一言添えて贈れば、問題ありません。半年以上経ってしまった場合は、「お引っ越し祝い」として贈るのがスマートです。
新築祝いの渡し方のマナー
新築祝いの渡し方にも、知っておくべきマナーがあります。
直接手渡しする場合
直接渡す際は、「このたびはおめでとうございます」などの祝いの言葉を添えて、両手で丁寧に渡します。紙袋に入っている場合は、紙袋から取り出して渡すのが正式なマナーです。
現金を贈る場合
現金を贈る場合は、紅白蝶結びのご祝儀袋に入れます。お札は新札(ピン札)を用意し、肖像画が上を向くように入れるのがマナーです。
- 4万円、9万円など「4」「9」が付く金額は避ける(「死」「苦」を連想させるため)
- 偶数の金額でも問題ないが、奇数が好まれる傾向がある
- 包む金額に迷ったら、間柄に合った相場を参考にする
郵送する場合
遠方の方へ贈る場合は郵送でも問題ありません。現金の場合は現金書留を利用します。プレゼントの場合は、メッセージカードを同封するとより丁寧です。到着日は相手の都合を事前に確認しておくと安心です。
新築祝いで避けるべきタブー
新築祝いには、贈ると失礼にあたるタブーな品物やNG行為があります。しっかり覚えておきましょう。
火を連想させるもの
ライター・灰皿・キャンドル・ストーブ・赤い花など、火や火事を連想させるものは新築祝いにふさわしくありません。「赤いもの」全般を避ける方もいるため、赤色のインテリア雑貨なども注意が必要です。
刃物(包丁・ハサミなど)
刃物は「縁を切る」という意味を連想させるため、一般的にはタブーとされています。ただし、最近では「未来を切り拓く」という良い意味で捉える考え方もあり、相手が料理好きで高級包丁をリクエストした場合などは例外として贈っても問題ないとされています。
壁に穴を開ける必要があるもの
壁掛け時計や額縁入りの絵画・写真は、新築の壁に穴を開けることになるため配慮が必要です。贈りたい場合は、事前に相手に確認を取ってからにしましょう。
スリッパ・マット類
足で踏みつけるものは、目上の方への贈り物としては避けた方が無難です。友人間であれば問題ないケースもありますが、迷ったら別のものを選びましょう。
その他のNG
- 現金の金額がむき出し:必ずご祝儀袋に入れる
- 中古品を贈る:新品を贈るのがマナー
- 自分の趣味を押し付けるもの:相手の好みに合わないインテリアは避ける

新居披露に招待された場合のマナー
新居のお披露目会に招待された場合は、通常の新築祝いとは少し対応が変わります。覚えておくと役立つポイントをまとめました。
手土産として何を持参する?
新居披露に招かれた場合は、ワインやシャンパン、お菓子の詰め合わせなどを手土産として持参するのが一般的です。メインの新築祝い(家電やカタログギフトなど)は事前に配送しておき、当日は手軽に渡せるものを持っていくとスマートです。
新居でのふるまい
新居を褒めることが大切なマナーです。「素敵なお家ですね」「日当たりがいいですね」など、具体的に良いところを褒めると喜ばれます。一方で、「もっと広い方がよかったのでは」「ここにこうしたら」などのアドバイスは控えましょう。
子ども連れで訪問する場合
小さなお子さんがいる場合は、新築の壁や床を傷つけないよう注意が必要です。事前に「子ども連れでもよいですか」と確認し、汚れ防止の靴下やお気に入りのおもちゃを持参するなどの配慮をしましょう。
新築祝いのメッセージ例文
新築祝いにはメッセージカードを添えると、より気持ちが伝わります。関係別のメッセージ例文をご紹介します。
友人への例文
「新築おめでとう! 素敵なマイホームで新しい生活を楽しんでね。落ち着いたら遊びに行かせてね。」
両親への例文
「新居の完成おめでとうございます。新しいお家での暮らしが快適で幸せなものになりますように。今度遊びに伺いますね。」
上司への例文
「ご新築おめでとうございます。新しいお住まいでのご生活が、ご家族の皆さまにとって実りあるものとなりますことをお祈りいたします。」
新築祝いのお返し(内祝い)のマナー
新築祝いをいただいた場合は、お返し(新築内祝い)を贈るのがマナーです。
お返しの相場
いただいた金額の3分の1~半額が相場です。新居披露に招待した場合は、おもてなし自体がお返しの一部となるため、別途のお返しは3分の1程度でも問題ありません。
お返しのタイミング
引っ越し後1~2か月以内にお返しを贈るのがマナーです。のしは紅白蝶結びで、表書きは「新築内祝」「内祝」とします。
お返しにおすすめの品物
カタログギフト、高級タオル、菓子折り、食用油や調味料のセットなど、相手が選びやすいものが喜ばれます。金額が相手に分かりやすい商品券は、目上の方へのお返しでは避けた方が無難です。
タオルを選ぶなら、今治タオルのようにブランドがはっきりしているものだと金額感も伝わりやすく、内祝いの定番として選ばれています。
Q&A:新築祝いのマナーに関するよくある質問
Q. 新築祝いと引っ越し祝いの違いは?
新築の一戸建てやマンションを購入した場合は「新築祝い」、中古住宅への引っ越しや賃貸への転居の場合は「引っ越し祝い」です。のしの表書きも変わるため、使い分けに注意しましょう。
Q. 新築祝いは必ず贈らないといけない?
必須ではありませんが、親しい間柄であれば贈るのが一般的です。職場でも、普段からお世話になっている方には贈ることが多いです。
Q. 新居を見ていないのに贈っても大丈夫?
新居を見ていなくても、お祝いの気持ちとして贈ることは問題ありません。ただし、インテリア系のプレゼントを選ぶ場合は、相手に好みを聞いてから選ぶのが無難です。
Q. 建売住宅の購入でも「新築祝い」でいい?
建売住宅でも、一度も人が住んでいない新築物件であれば「新築祝い」で問題ありません。

まとめ
新築祝いのマナーで押さえておくべきポイントをまとめると、のしは紅白蝶結びで表書きは「御新築御祝」、渡す時期は引っ越し後1~2か月以内、タブーは火を連想させるものと刃物です。
現金を贈る場合は新札をご祝儀袋に入れ、4や9のつく金額は避けましょう。お返しはいただいた金額の3分の1~半額が相場で、引っ越し後1~2か月以内に贈ります。
マナーを正しく守ることで、相手に「きちんとした人だな」という好印象を与えることができます。この記事を参考に、心のこもった新築祝いを贈ってくださいね。
外部参考リンク:三越伊勢丹 新築祝いのギフトマナーガイド / リンベル 新築祝いのマナー・注意点

