お中元やお歳暮のやり取りを続けてきたけれど、「そろそろやめたい」と思ったことはありませんか。経済的な負担、お互いの関係性の変化、高齢になって準備が大変になったなど、理由はさまざまです。
この記事では、お中元・お歳暮を角が立たないようにやめる方法と、相手から届いた場合の丁寧な断り方を、具体的な文例とともに解説します。

お中元・お歳暮をやめてもマナー違反ではない
まず知っておきたいのは、お中元・お歳暮をやめること自体はマナー違反ではないということです。お中元やお歳暮は、日頃の感謝を伝えるための贈答文化ですが、義務ではありません。
関係性の変化や経済的な事情など、やめたい理由は人それぞれ。大切なのは、相手への敬意を忘れず、丁寧な手順でやめることです。
やめたい理由として多いもの
- 疎遠になって付き合いが減った
- 退職して仕事上の関係がなくなった
- 高齢になり、買い物や発送の手配が負担になった
- 経済的な理由で支出を見直したい
- お互いに「形だけ」の贈り合いになっている
- 相手からも「もうやめませんか」と言われたい
どんな理由であっても、一方的に突然やめるのではなく、段階を踏むのが円満に終えるコツです。
段階的にやめる方法(推奨)
もっとも角が立ちにくいのは、数年かけて段階的にフェードアウトする方法です。以下の手順を参考にしてみてください。
ステップ1:お中元をやめて暑中見舞いに切り替える
まず、お中元の品物を贈るのをやめ、暑中見舞いのハガキだけを送ります。お歳暮はこれまで通り贈ります。
ステップ2:お歳暮の金額を控えめにする
翌年は、お歳暮の金額を少し控えめに。3,000円〜5,000円だったものを2,000円程度に減らします。
ステップ3:お歳暮も年末のご挨拶状に切り替える
さらに翌年からは、お歳暮の品物もやめて、年末のご挨拶状(年賀状やお礼のハガキ)だけを送ります。
この3段階を経れば、自然な形でお中元・お歳暮の慣習を終えることができます。

自分から贈るのをやめるときの伝え方
段階的にフェードアウトするのが理想ですが、事情によっては明確に伝えたい場面もあります。その場合は、手紙やハガキで丁寧に伝えましょう。
文例1:一般的なお断り(年齢・体調を理由に)
拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
長年にわたり、お中元・お歳暮を通じて温かいお心遣いをいただき、誠にありがとうございました。
このたび、年齢も重ねてまいりましたので、失礼ながら今後はこのようなご挨拶を控えさせていただきたく存じます。
何卒ご理解のほど、お願い申し上げます。
今後とも変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。
敬具
文例2:退職を機にやめる場合
拝啓 〇〇様におかれましてはお元気でお過ごしのことと存じます。
在職中は大変お世話になりました。
退職を機に、今後はお中元・お歳暮のご挨拶を失礼させていただきたく、お便りいたしました。
長きにわたるお心遣い、本当にありがとうございました。
今後もお体にお気をつけて、お元気でお過ごしください。
敬具
相手からのお中元・お歳暮を断る方法
自分は贈っていないのに、相手からだけ届く場合の断り方もあります。
お礼状で丁寧に辞退する
いきなり品物を突き返すのは絶対にNGです。まずはありがたく受け取り、お礼状を送る際に今後の辞退をお伝えするのがマナーです。
文例3:相手からの贈り物を辞退する場合
拝啓 暑さ厳しき折、お変わりなくお過ごしでしょうか。
このたびは結構なお品をお贈りいただき、誠にありがとうございました。
お気持ちは大変うれしく頂戴いたしましたが、今後はどうぞお気遣いなさいませんよう、お願い申し上げます。
これからも変わらぬお付き合いを、何卒よろしくお願いいたします。
敬具

やめるときに避けるべきNG行動
- 突然やめる:何の連絡もなく急にやめると、相手を不安にさせる
- 品物を返送する:受け取り拒否や返送は非常に失礼にあたる
- 第三者を通じて伝える:特に親戚間では、本人から直接伝えるのがマナー
- 相手が準備を始めた後に断る:すでに品物を注文している可能性もあるため、早めの連絡が大切
- メールやLINEだけで済ませる:できれば手紙やハガキで伝える方が丁寧
お中元をやめてもお歳暮だけ続ける方法
「完全にやめるのは気が引ける」という場合は、お中元だけやめてお歳暮だけ続けるという選択肢もあります。
お歳暮は「一年の締めくくりの挨拶」という意味があり、お中元より重視される傾向があります。そのため、どちらか一方だけ続けるならお歳暮を残すのが一般的です。
お中元の時期には暑中見舞いや残暑見舞いのハガキを送れば、関係性を保ちながら負担を減らすことができます。
お中元・お歳暮に代わる感謝の伝え方
贈り物のやり取りをやめても、感謝の気持ちを伝える方法はたくさんあります。
季節の挨拶状を送る
年賀状、暑中見舞い、寒中見舞いなど、季節の挨拶状は品物を伴わなくても気持ちが伝わります。一言手書きのメッセージを添えると、より温かみが出ます。
旅行のお土産を贈る
旅行先で見つけたお土産を「お中元代わりに」と渡すのも、カジュアルで良い方法です。形式ばらない贈り物として、相手も気兼ねなく受け取れます。
食事に招待する
「品物の代わりに、今度一緒にお食事でも」と声をかけるのも素敵です。贈答品以上に、直接会って話す時間が何よりの贈り物になることもあります。
仕事関係のお中元・お歳暮をやめるケース
ビジネスの場面でも、お中元・お歳暮のやり取りをやめたい状況は発生します。
退職・異動がきっかけの場合
退職や異動で直接の仕事上の関係がなくなった場合は、自然にフェードアウトしやすいタイミングです。最後の贈り物に「長い間お世話になりました。今後はお気遣いなくお過ごしください」と一言添えると丁寧です。
取引先との関係の場合
取引先とのお中元・お歳暮は、個人の判断ではなく会社としての方針に従いましょう。最近は「虚礼廃止」の方針を打ち出す企業も増えているため、会社のルールを確認した上で対応するのが安心です。
上司・部下の関係の場合
上司へのお中元・お歳暮は「感謝の気持ち」の表れですが、職場の風土によっては「やめたいけど言い出しにくい」というケースもあります。同じ部署の同僚と相談し、部署全体でやめるという方向に持っていくのもひとつの方法です。

Q&A|お中元・お歳暮をやめるときのよくある疑問
Q. 何年くらい続けたらやめてもいい?
明確な決まりはありません。3年続けたらやめにくいという声もありますが、関係性の変化やライフステージの変化に合わせて判断すれば問題ありません。
Q. 親戚間でやめたい場合はどうすれば?
親戚の場合は、直接会う機会に「今後はお互い気を遣わないようにしませんか」と提案するのが自然です。双方が合意すれば、気持ちよくやめることができます。
Q. 相手がやめてくれない場合は?
お礼状を送る際に「今後はどうぞお気遣いなく」と書いても続く場合は、お礼の品を少額で返しつつ、再度辞退の旨を伝えましょう。それでも続く場合は、ありがたく受け取るのもひとつの選択肢です。
Q. 年賀状もやめたい場合は同時にやめてOK?
お中元・お歳暮と年賀状を同時にやめると、「関係を切りたいのか」と誤解される可能性があります。まずはお中元・お歳暮をやめ、年賀状だけは続けるのが円満です。数年後に年賀状も徐々に減らしていくのが自然な流れです。
Q. やめることを伝えるのは電話と手紙、どちらがいい?
手紙やハガキで伝える方が丁寧な印象を与えます。電話でも問題ありませんが、相手の反応に困ってしまうこともあるため、文面で伝える方が双方にとって気持ちの整理がつきやすいでしょう。
Q. お中元をやめたら暑中見舞いは出すべき?
品物の代わりに暑中見舞いのハガキを出すのはとても良い方法です。「品物はやめたけど、あなたのことは忘れていませんよ」という気持ちが伝わります。季節の挨拶状は負担が少なく、関係性を維持するのにぴったりです。
Q. お歳暮だけ続けてお中元はやめるのは失礼?
失礼にはあたりません。お歳暮はお中元より重視される傾向があるため、お中元だけやめてお歳暮を残すのは自然な判断です。お中元の時期に暑中見舞いを送れば、関係性も保てます。
Q. 夫婦間で「やめよう」と意見が割れたら?
お中元・お歳暮は家単位でやり取りすることが多いため、夫婦で意見が合わないケースもあります。まずは「なぜやめたいのか」「どこまで減らすか」を話し合い、段階的に負担を減らす方針を二人で決めるのが円満です。

まとめ
お中元・お歳暮をやめたいときは、段階的にフェードアウトするか、お礼状で丁寧に辞退を伝えるのが円満な方法です。
いきなりやめるのではなく、「品物をハガキに切り替える」「金額を控えめにする」などのステップを踏むことで、相手との良好な関係を保ったまま贈答の慣習を終えることができます。
贈り物をやめても、感謝の気持ちは季節の挨拶状やお食事の席でいつでも伝えられます。形にとらわれすぎず、お互いが気持ちよく過ごせる関係を大切にしてください。
参考:郵便局のネットショップ|お歳暮の上手な断り方とは?、ギフトモール|お中元・お歳暮は必要ない?やめたいときの断り方、シャディ|お中元をお断りするのは失礼?上手な断り方

