還暦祝いの準備を進めるにあたって、「マナー違反にならないか不安」「タブーの贈り物ってあるの?」と心配される方は多いはず。せっかくの還暦祝いで失礼があっては台無しですから、基本的なマナーはしっかり押さえておきたいところです。
この記事では、還暦祝いにまつわるマナーを網羅的に解説しています。贈り物の選び方、のし袋、食事会の段取り、メッセージの書き方まで、これさえ読めば安心してお祝いに臨めます。

還暦祝いの基本マナー
還暦祝いのタイミング
還暦祝いは、満60歳の誕生日前後に行うのが一般的です。ただし、家族や親族が集まりやすいお正月、ゴールデンウィーク、お盆などの長期休暇に合わせてお祝いするケースも多くあります。
大切なのは、主役が無理なく参加できるタイミングを選ぶこと。体調や予定を確認した上で日程を決めましょう。
誰が主催するの?
還暦祝いの主催は、子どもや孫が中心となって行うのが一般的です。兄弟姉妹で役割分担し、連絡係・会場予約係・プレゼント担当など分けて準備するとスムーズです。
服装のマナー
還暦祝いの場にふさわしい服装は、会場のグレードに合わせたセミフォーマルが無難です。高級レストランや料亭ならスーツやワンピース、自宅でのお祝いならきれいめのカジュアルでOKです。主役には赤いアイテムを身につけてもらう演出も人気です。
食事会の場所が決まったら、参加者に事前にドレスコードを伝えておくとスムーズです。カジュアルな場なのにスーツで来てしまった、という気まずさを防げます。
還暦祝いで避けるべきタブーな贈り物
還暦祝いには、贈ってはいけないとされるタブーなアイテムがあります。知らずに贈ってしまうと相手に不快な思いをさせてしまう可能性があるため、しっかり確認しておきましょう。
老いを連想させるもの
杖、老眼鏡、補聴器などは「年をとった」と受け取られる可能性があるため避けましょう。健康グッズであっても、贈り方によっては「体が弱った」という印象を与えてしまいます。
縁起の悪いもの
以下のアイテムは縁起が悪いとされているため、還暦祝いには不向きです。
- くし:「苦」と「死」を連想させる
- お茶:弔事(お葬式の香典返し)のイメージが強い
- 白いハンカチ:「手布(てぎれ)」から「別れ」を連想
- 刃物:「縁を切る」という意味がある
目上の方にふさわしくないもの
上司や恩師への還暦祝いでは、以下のアイテムにも注意が必要です。
- 靴・スリッパ:「踏みつける」の意味があり目上の方に失礼
- 現金・商品券:目上の方に贈るのは「お金に困っている」という意味に取られることがある
- 鞄:「物を入れて持ち運ぶ」から「もっと働け」の意味に取れる場合も

のし袋・のし紙のマナー
水引の選び方
還暦祝いの水引は紅白の蝶結び(花結び)を使います。蝶結びには「何度あってもよいお祝い」という意味があり、長寿祝いに適しています。一方、結び切りは「二度と繰り返さないように」という意味なので使いません。
表書き
一般的な表書きは以下の通りです。
- 「還暦御祝」(最もフォーマル)
- 「祝還暦」
- 「寿」
- 「御祝」
名前の書き方
下段には贈り主のフルネームを書きます。連名の場合は右から年長順に記載するのがマナーです。4名以上の連名になる場合は、代表者の名前を書いて左に「他一同」と添えるか、「○○家一同」とまとめます。
のし紙に書く名前は必ず贈り主の名前です。還暦を迎える方の名前を書くのは間違いなので注意しましょう。また、筆ペンか毛筆で書くのが正式マナーです。ボールペンは避けましょう。
食事会の段取りと進め方
会場選び
食事会の会場は、主役の好みや参加人数、予算に合わせて選びましょう。個室のあるレストランや料亭なら、家族だけの空間でゆっくりお祝いできます。お子さんが小さい場合は、座敷のある和食店が便利です。
食事会の流れ
食事会の一般的な流れは以下の通りです。
- 開会のあいさつ(子ども代表から)
- 乾杯
- 食事・歓談
- プレゼント贈呈
- 主役からのあいさつ
- 記念撮影
サプライズ演出のアイデア
食事会をより思い出深いものにするためのサプライズ演出も人気です。家族からのメッセージ動画、思い出のスライドショー、ケーキのサプライズ、赤いちゃんちゃんこの試着(記念写真用)などが定番です。

還暦祝いのメッセージの書き方
メッセージに盛り込むポイント
還暦祝いのメッセージには、以下の要素を盛り込むとバランスの取れた内容になります。
- お祝いの言葉(「還暦おめでとうございます」)
- 感謝の気持ち(「いつもありがとうございます」)
- 思い出やエピソード
- 今後の健康・活躍を願う言葉
避けるべき言葉
メッセージの中では、「老い」「衰え」「病気」などネガティブな言葉は避けましょう。「まだまだ若い」「これからの人生を楽しんで」など、前向きで明るい表現を心がけてください。
メッセージ例文
【親への例文】
「お父さん(お母さん)、還暦おめでとうございます。今日まで家族を支え続けてくれて本当にありがとうございます。これからは自分の時間を大切に、好きなことをたくさん楽しんでください。ずっと元気でいてね。」
【上司への例文】
「○○部長、還暦おめでとうございます。いつも温かいご指導をいただき、心より感謝申し上げます。これからもお体を大切に、ますますのご活躍をお祈りしております。」
還暦祝いのマナーQ&A
Q. 還暦祝いに花を贈ってもいい?
もちろん大丈夫です。ただし、菊の花や白い花は弔事を連想させるため避け、赤やピンクなど華やかな色のお花を選びましょう。プリザーブドフラワーなら長持ちするので還暦祝いにぴったりです。
Q. 還暦祝いのお返しの相場は?
家族間の場合はお返し不要が一般的ですが、いただいた金額の3分の1〜半額程度の品物を贈ることもあります。感謝の気持ちを込めた手紙を添えるとより丁寧です。
還暦祝いで使える挨拶・スピーチ例
子どもからの挨拶例
「本日はお父さん(お母さん)の還暦をお祝いするために集まりました。60年間、家族のために頑張り続けてくれたことに心から感謝しています。これからの人生も、好きなことをたくさん楽しんでください。私たちはいつでも応援しています。還暦、本当におめでとうございます。」
孫からの挨拶例
「おじいちゃん(おばあちゃん)、還暦おめでとう。いつも遊んでくれてありがとう。これからもずっと元気でいてね。大好きだよ。」
部下からの挨拶例(上司への還暦祝い)
「○○部長、還暦おめでとうございます。入社以来、温かいご指導をいただき、社会人として成長させていただきました。今後とも変わらぬご指導のほど、よろしくお願いいたします。ますますのご健勝とご活躍をお祈りしております。」
還暦祝いの当日チェックリスト
当日バタバタしないよう、以下のチェックリストを参考に準備を進めましょう。
- プレゼントの包装・メッセージカードの準備
- 食事会の予約確認(人数・アレルギー対応・個室の有無)
- カメラ・ビデオカメラの準備(充電・SDカードの空き確認)
- 赤いちゃんちゃんこ等の演出グッズ(使う場合)
- サプライズ演出の段取り確認
- 主役への連絡(日時・場所・服装の案内)

還暦祝いのよくあるマナー違反と防止策
マナー違反1:主役を置いて自分たちだけ盛り上がる
食事会で子どもや孫同士が久しぶりに会って盛り上がるのは自然なことですが、主役を放っておくのは本末転倒です。主役が会話の中心にいることを常に意識しましょう。昔の思い出話を振ったり、感謝のスピーチを挟んだりすると、主役が退屈しません。
マナー違反2:「年寄り扱い」の発言をしてしまう
「もう60歳なんだから無理しないで」「おじいちゃん(おばあちゃん)になったね」といった発言は、本人を傷つける可能性があります。「まだまだ若い」「これからの人生が楽しみ」など、前向きな言葉を選ぶのがマナーです。
マナー違反3:写真や動画をSNSに無断投稿する
お祝いの場で撮った写真や動画をSNSにアップする場合は、本人の許可を取りましょう。特にサプライズで泣いている場面など、プライベートな瞬間の無断投稿は控えるのがマナーです。
コロナ禍以降の還暦祝いスタイル
感染症が気になる場合や、遠方の家族が集まりにくい場合は、以下のような方法も取り入れられています。
- オンラインビデオ通話でお祝いの場を設ける
- メッセージ動画を録画して送る
- 少人数・複数回に分けてお祝いする
- プレゼントを郵送+電話やLINEでメッセージを伝える
大切なのは形式ではなく、お祝いしたいという気持ちを伝えることです。環境に合わせて柔軟にスタイルを変えましょう。

まとめ
還暦祝いのマナーは多岐にわたりますが、基本を押さえておけば安心してお祝いに臨めます。贈り物のタブー、のし袋の書き方、食事会の段取り、メッセージの書き方、これらを事前にチェックしておくことで、主役もゲストも気持ちよく過ごせるお祝いになるはずです。
マナーを守りながらも、堅苦しくなりすぎず、温かい雰囲気でお祝いすることを意識してみてください。素敵な還暦祝いのお手伝いができれば嬉しいです。
マナーの詳細はAnnyお祝いガイドや還暦祝い本舗にも詳しく掲載されています。


